2016年06月23日

放課後等デイサービスは、託児所ではありません・・・

 3月の利用申し込みラッシュが過ぎ、一息つきましたが、今でも問い合わせや見学希望の保護者の方から連絡を頂いています。それはそれで大変ありがたいことなのですが、電話口で開口一番「うちの子を預かって欲しいのですが・・・」、もうこれだけで、内心私の気持ちは萎えてしまいます。単に言葉遣いの違いと言えば相違なのだと思います・・・思いたいです。
 ですが、これまで「預かってくれ」と言われる方の殆どは、本当にその通りの対応をされる方が多かったのです。18時終了のところを仕事なので20時まで預かってくれないかとかその逆の朝6時半からお願いとか、子どもを学校に送って行って欲しいとか、無茶なことを言われることも多かったのです。そして、そういう御家庭は、子どもの問題で相談したくていくら私から打診しても反応が返ってこない、会ってお話ししたくても全然話が出来ないか、一方的に押しつけられて話にならないことが多かったのです。
 要は、親御さんが働かれるので、子どもを放っておけないから・・・というのが事の始まりだと思うのですが、これがそもそも、放課後等デイサービス事業の「障害児の自立支援と日常生活の充実に資する」という趣旨と合わないところがあると思うのです。厚労省から平成28年3月7日に発出された障発 0307 第1号 「障害児通所支援の質の向上及び障害児通所給付費等の通所給付決定に係る留意事項について」と言う通知の中では、「主として障害児の家族の就労支援又は障害児を日常的に介護している家族の一時的な休息を目的とする場合には、地域生活支援事業の日中一時支援等を活用すること」と書かれてあります。
 放課後等デイサービス事業所は、療育等のために利用する福祉サービス事業所なのだと言うことをおわかりいただければと思います。
 毎日、子ども達にやってもらう課題や自立課題を工夫して作ったり、必要な道具を作ったり買ったり、どうすればその子が社会の中でより良く,楽しく幸せに生きていけるようになるのかを御家族の方と共に考え、悩み支援していく事業なのだと私は考えています。
 とはいえ、日中一時支援って現実あまり事業所が無いんですよね。そういうこともあって、働いている御家族の方には延長も受けている現実です。
 放課後等デイサービス事業が、爆発的に増加して、はっきり言って何の知識もノウハウもそして想いも持たない事業所も増えてきています。そういう事業所であろうが、ただ単に適当に遊ばせておやつ食べさせて預かってもらえればいいと言われるのであれば、何も言う事もできませんが、私はその気持ちには賛同しかねます。
 私としては、私たちの事業所は、本人や家族の方に対して期待して欲しいし、その期待に出来るだけ期待に応えたいと、そのために出来ることをコツコツとやっていくしかないかなと考えています。
 私どもの事業所の利用を希望される方には、どうか御理解を頂きたいと思います。
posted by Sleepinglion at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする